昨夜は「春のみみずく朗読会」村上春樹×川上未映子に行ってきました。

会場は早稲田大学大隈記念講堂。春樹さんが最新の短編を朗読。俳優の小澤征悦さんが、春樹さんの第一作「風の歌を聴け」を朗読。この二つの物語は、約40年の時を経ている。春樹さんの声は力強くて、内容の少しヒョーキンに装った箇所は軽やかに、「ラジオのように」身近に物語がやってきました。

小澤さんはやはりプロの役者さんでした。ドルビーシステム搭載の映画館で映画を観ている気分になったのです。

川上さんの声は、少しハスキー。そして高音はクリア。流れるようなリズムで読みながら、時々頭に手をやったり、スカートを直しながら艶のあるのびやかな声が魅力的でした。

そして村治佳織さんのギターは、独奏で様々な感情を引き出してくれたあと、小澤さんの朗読の情景を浮かびあがらせてくれました。朗読の力に更に期待すると共に、音楽とのコラボレーションを楽しみたいと深く思った一夜でした。

朗読会の前には、春樹さんの図書館で「安西水丸さんの展覧会」をみました。今年は没後10年です。是非足を運んで下さい。今年の秋は、私の展覧会の企画中です。

山本容子